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2011年1月20日 (木)

ドイツ民放TVの原発事故ドラマ!!!

2011年1月18日、ドイツの民放TV局SAT1は、「Restrisiko(可能な限りの安全策を講じたあとに残されたリスク)」という原発事故のドラマを放映した。

ドイツのECO-Worldというサイトのニュースによると、370万人がこのドラマを観たという(ドイツの人口は8千数百万人)。

2010年の秋に、ドイツの連邦政府は原発の稼動期間延長、すなわち脱原発の延期を決め、反対する10万人ものデモも起きた(詳細はもう一つのブログ参照)。

SAT1のドラマは、政府が稼動期間延長を決めた古い原発で、GAU(チェルノブイリ事故のような、原発で想定される最大・最悪の事故=炉心溶融)が起き、200万人が避難、ドイツ第2の大都市ハンブルクが無人状態になるという設定で、完全に政府の原子力政策に反対する市民の立場に立った内容といえる。

残念ながら、ドイツ国外では無料のネット視聴を利用できないので、このドラマのあらすじを箇条書きにしてみる。

主人公は、その原発の安全責任者で、二児の母親K。
夫と別居で、子供たちは仕事優先の母に不満気味。

政府が原発稼動延長を正式に決定。湧き上がって喜ぶ従業員たち。

「危険すぎる、稼動を延長するべきではない」と主張するベテランの技術者Aと
所長が激しく言い争う。
技術者Aは密かに、危険であるという証拠のデータを会社のPCから、メモリースティックにコピーして隠す。
誰もいない狭い農道を自転車に乗って帰る途中、Aは不審な車に轢き殺されてしまう。

原発建屋内で火災が発生するが、所長は申告義務を無視するとし、
Kをはじめとする従業員たちも会議で同意。

監視室のオペレーターが、原子炉にアクセスできなくなる。
周辺一帯に緊急避難サイレンを鳴らす非常ボタンを押そうとするKを、
所長は「それを押せば二度と稼動できなくなる!」と遮ろうとするが、
Kはそのまま押して、従業員たちに風上に向かって歩くよう指示。

Aと仲がよかったKは、建設当初からのベテラン技術者Aが遺した書類を調べるうちに、
原発建設当初から構造に欠陥があったことを知る。
そしてAが、その欠陥のために被爆させたという罪悪感から、
地元の病院の小児白血病の子供たちへの支援を続けてきたこともわかる。

GAUが起きた後、Aは無人状態の立ち入り禁止区域に一人乗り込んでいく。
度重なる困難にも、良き理解者だった原発広報コンサルタントの助けがあって、
Aが遺した事故原因の証拠となるメモリースティックを、Aの住居から無事に見つける。
だが、コンサルタントはやがて被曝により死亡。

政府はKの証言により、稼動延長をやめることに決定・・・

ドイツの電力会社は原発でのロケを許可しなかったらしいが、幸い隣国オーストリアは70年代に建設中の原発を廃止しており、撮影はそこで行われた。

ちなみに、SAT1はオーストリアにもあるので、当然ながらこのドラマも放映された。
余談だが、我が家の衛星放送受信機ではドイツのSAT1は見られないため、SAT1の番組はオーストリア版で見ているのだ。ただサッカーの実況中継は、試合する国やチームによってはドイツのSAT1でしか見られないことがあり、息子が嘆いている。

ドイツの有力週刊誌「Der Spiegel」
(WikiLeaksが情報提供した活字メディアの一つとして有名)は昨年9月、原発稼動延長により原子炉圧力容器の下部にひびが生じ大事故につながる危険性を、大学教授が指摘しているという記事を載せた。
溶接箇所への負荷の問題は、オーストリアで70年代に建設中の原発を廃止した理由の一つで、普通のボイラーでも法的に許可されないそうだ。

SAT1は約1時間半(CM込みで2時間)のこのドラマのあと、ドイツの原発は本当に稼動延長をしても安全なのかについて、48分のドキュメンタリー番組を流した。

これは、ネットでも視聴できる(上記リンクより、CM込み)。
ドイツ語なので、途中にたびたび出てくる11名の推進派・反対派へのインタヴューはわからないかもしれないが、
非常に示唆に富んでおり、映像だけでも日本のメディアのドキュメンタリーと比べてみていただきたい。

【主な内容】
★ドイツで稼働中の最古の原発の広報担当者が、取材班を原発内部に案内
(彼は、従業員がいかに厳しい教育・訓練を受けて厳重な安全対策を続けているかを強調、だが一方で「この原発では400件以上の申告義務のあるトラブルが発生」という字幕やナレーションが流れる)
★ドイツの核廃棄物輸送反対デモ
★広島・長崎の原爆投下やネバダの核実験
★ドイツの原発建設ラッシュと若い世代中心の反対デモ
★ハリスバーグやチェルノブイリの原発事故
★ニューヨークの9.11以後ドイツの国会でとりあげられた、原発への航空機テロに対するリスク調査報告など
★専門家は、あと数十年もすれば100%再生可能エネルギーで賄うことが可能になるというのに、なぜわざわざ市民が望まぬ危険な原発稼動延長に踏み切ったのか?
⇒独占状態の4大電力会社の意向のほうを重視する政治

そして、核廃棄物貯蔵施設のあるゴアレーベンに、2001年から国会議員の数だけ立ち並ぶ、石の十字架が映し出される。これは芸術作品だが、脱原発を決めた時の国会議員が将来のために正しい決定をしたかどうか、それぞれの十字架に名前と誕生日が刻まれているそうだ。
最後は、各政党の代表や党首の国会討論の姿が映し出される。



ところで、夜8時15分にドラマから始まったSAT1の特集番組は、3時間経ってもまだ終わらなかった。


続く番組は、「どうすれば電気代を節約できるか」
いろんな家庭の節電の工夫、電力会社の賢い選び方と契約の仕方、太陽パネル設置の際の杜撰な工事経験者への取材等、消費者のための情報が満載だった。

つい最近、ドイツの公共TV番組が、フランスロシアフィンランドの核廃棄物処理事情を報道したばかりで、ドイツのように脱原発を決めている国では、その重要性を裏付ける報道が多い。

日本にはまず、ドイツのように脱原発を選択する有権者がそれを決定できる政権を選ぶことができ、脱原発を延期する政権に対してはここで紹介したような報道で徹底的に反対する市民を代弁するような、民主主義を支えるメディアが存在する必要がある。


まずは、メディアの欠陥や脱原発を公約する政治家の不足を補うために、
以下のような行動に参加しよう!

chateaux1000                              さんのTweetより
「ネットメディアと主権在民を考える会」結成のお知らせ。http://bit.ly/eFXrCR ネットの力を駆使して日本を「主権在民」と「民主主義」の社会に変革する目的の独立個人の組織です。大手マスコミの偏向報道に騙されない「賢明な国民」が1000万人いれば日本は劇的に変わります

☆1/23(日)「エコフェア議員の出番です!2011年統一自治体選挙へ KICK OFF」イベントを開催します。(詳細は「脱原発の日ブログ」

☆もう一つのブログのエントリ⇒「原発反対自治体議員連盟」を応援し大きく育てよう!http://bit.ly/fOBvjz 準備会合には市民サポーターの参加も歓迎。1月28日午後1時30分より 東京都庁議会棟にて・・連絡先はたんぽぽ舎http://www.tanpoposya.net/

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