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2009年12月10日 (木)

温暖化データ操作疑惑-ドイツでの報道

コペンハーゲンでの気候サミット直前に、ハッカーによって暴露された英国East-Anglia大学のPhil Jones教授らのEmailに、温暖化データを故意に操作した形跡があるという疑惑が、世界中で物議を醸しました。

先日のエントリで、ドイツでは日本に比べて環境省や報道機関のHPに、コペンハーゲンでの気候サミット(COP15)の特集がとても多いことを紹介しましたが、サミット開幕以来、公共テレビもラジオも、連日この報道一色です。

そのような気候サミット報道の洪水の中で、ドイツの公共テレビが12月7日から何度かこの件について報道(英国の政府関係者やドイツの専門家へのインタヴューが主でした)していた概要を、メモしてみました。

英国の環境大臣は、
今回の不祥事が、世界中の多勢の科学者が共同で作業してきたこれまでの報告内容を覆すことはないと、述べていました。

英国政府の気候問題に関する顧問によると、
気温に限らず、氷河・氷山の変化、海面の上昇、理論モデルなど、すごく膨大なデータから、確かに人間が温暖化に関与していると結論されている。
この説明のあと、Jones教授の温暖化カーブが、NASAの研究者によるカーブと極めて類似しているという、2つのグラフを重ねた画面が出ました(画面を表示できなくて残念!)。

ドイツ国内の気候変動研究者によるコメントも、
世界中の科学者の知見による、温暖化は人為的影響により引き起こされたという結論は揺るがないと、IPCCが表明した内容と変わりませんでした。

ドイツのニュースでは、温暖化懐疑論者にとって絶好のタイミングで追い風になり、国際政治に与えた打撃は大きいとも伝えていました。もっとも、国を挙げて20年前から温室効果ガス削減に取り組んできたドイツにとっては、さして打撃にはならなかったようですが・・・。

日本の関連記事
http://eco.nikkei.co.jp/column/kanwaqdai/article.aspx?id=MMECzh000025112009
http://news.goo.ne.jp/article/wiredvision/business/2009news1-21433.html?fr=rk
http://eco.nikkei.co.jp/column/emori_seita/article.aspx?id=MMECza000024112009

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コメント

温暖化データ操作疑惑の話題は、気象予報士会のMLで連日賑わっています。
予報士の皆さんが興味を持つのは当たり前(?)と思いますが、中には懐疑論者の方もいらして、議論が延々と続くこともあります。

温暖化の原因は色々とあるんでしょうが、私は、古い時代のデータの信憑性についての議論やそれと現在のデータの比較についての議論などにはあまり関心がありません。

それより、"最近、雪が積もらなくなったなぁ"とか、"猛暑日って、昔言わなかったよね~"などの日常での会話の方が気になっています。

自分で出来るエコ対策、それが大事と思います。

cumulusさん、身体が気候の変化に敏感になり、自然にエコな生活を意識する人が増えてほしいと思います。

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