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2009年12月16日 (水)

日本は燃料電池でCO2削減に取り組んでいると、ドイツの公共ラジオ

ドイツの公共ラジオ番組「環境と消費者」で、「日本における気候保全(ドイツでは温暖化防止という言葉は使いません)」として、家庭用燃料電池の紹介がありました。番組の内容は、少なくとも5ヶ月間はインターネットのサイトで聴くことができます。

以下、番組の概略です。

CO2の排出量が世界第5位の日本では、家庭からの排出量が1990年以来40%以上も増加した。そこで、家庭用燃料電池の導入を国が補助し、CO2削減を目指している。

しみずさんは、40歳で子ども2人の4人家族だが、家庭用燃料電池のおかげで、今年のCO2排出量をほぼ半減できた。

60%の電気と80%の温水を賄うことができ、大型の発電所ではエネルギーの3分の2は廃熱として損失するが、燃料電池は80%を利用することができる。

東京ガスによると、年間2000台の販売を見込んでおり、価格は2万7千ユーロ(約360万円)だが、半分弱は国が補助してくれる。

しみずさん「珍しがって友人が家に見に来たりします。誰もが感心しますが、自分でもこの高い買い物をしようというところまではいかない。ただ、家に帰ったらもっと環境によいことをしようという気持ちにはなっているようです」

小沢環境大臣の英語のスピーチ「私たちは、CO2削減のためにエコハウスをもっと推進しなければならない・・・」

日本の住宅の造りでは、冬はとても寒い。各部屋に小さな暖房器具があるだけ。
だから、気候保全に取り組むことは日本人にとって損失ではなく、生活の質向上につながることになる。(実況ここまで)

今年に入って日本では、世界に先駆けて家庭用燃料電池(詳しくはhttp://www.gas.or.jp/fuelcell/index.htmlなど)の販売が始まりました。ドイツのラジオでも紹介され、グーグルでニュースを検索すると中国語の記事がたくさん出てくることから、世界でも今後の動向が注目されていると思います。

日本は、まさにこの燃料電池の分野でこそ、世界の気候変動政策に大きく貢献できるのではないでしょうか。そのために、まずは国内で広く普及させてコストを下げねばなりませんし、改良のための研究開発費も必要です。それは、経済産業省の補助金事業だけでは決して実現できず、日本のエネルギーインフラ全体を改革するくらいのつもりで、政治的な戦略が必要になると思います。

たとえば、ドイツでは再生可能エネルギーの普及を着実に成功させ、多くの雇用も創出してきました。それが実現可能だったのは、90年代の終わりの政権交代で「脱原発」政策を掲げた政権が選ばれたからです。段階的な原子力エネルギーからの撤退を前提に長中期のエネルギー計画を立てねばならなかったので、再生可能エネルギーを促進するため「固定価格制度」を定める法律が生まれたのです。この制度は、ドイツで導入後多くの国で取り入れられています。

一方日本でも超党派の国会議員たちが、ドイツと同時期に同じような内容で議員立法を試みましたが、電力業界と経済産業省の抵抗で廃案になりました。

この両者は原発推進派なので、おそらく燃料電池の普及をも妨害してくるでしょう。加えて、鳩山政権内で脱原発を主張するのは社民党だけですから、とても今の日本のエネルギー供給構造を変革しようという動きは生まれてきそうにありません。

しかし、ドイツの例をみてもわかるように、再生可能エネルギーや燃料電池など、小規模で局所的かつ効率の高い発電技術を普及させるためには、大型の発電所と電力供給において競争できる、もしくは有利になるような法律が不可欠です。

とりわけ原発は、巨額の建設費を要し、多くの作業者の放射能被曝という人柱の犠牲に立って稼動させ、送電中のエネルギーロスが多く、未だに放射性廃棄物の処理問題に解決の糸口が見つかっていないという、問題だらけのエネルギー源なのです。発電時にCO2を出さないからという口実で、温暖化対策として増設が叫ばれていますが、ウランの採掘や運搬、放射性廃棄物処理・輸送などで排出されるCO2は考慮されていません。

話は戻って、ドイツでは「再生可能エネルギー法(2000年)」施行後、2009年8月までにこの分野で28万人の雇用を創出しました。
この法律のような政府の手厚い優遇政策を追い風に、2001年に太陽電池生産を開始したばかりのドイツの会社Qセルズは、7年連続で生産量世界一の座を死守していたシャープを2007年に追い抜きました。

経済産業省は、日本での再生可能エネルギーの普及を妨害し、結果として日本の産業を守るどころか足を引っ張ってきたといえるでしょう。

もう一つ、住宅用太陽光発電の導入量が世界一だった日本は、2005年に補助制度を打ち切りましたが、その年に世界一の座をドイツに奪われています。

世界に向けて「2020年までに温室効果ガスを25%削減する」と公言した鳩山首相ですが、いったいどのような政策で実現するつもりなのでしょうか。

行政刷新会議の事業仕分けでは、やっと復活していた住宅用太陽光発電の補助金(要求額412億円)が見送られ、高効率給湯器への補助金は廃止、燃料電池の予算は3分の1程度が妥当と予算縮減が要求されました。

ちなみに、日本の「地球温暖化対策予算」という名の、毎年ほぼ1兆円は、各省庁の予算で温暖化に役立ちそうなものを集めただけです。内訳は、エネルギー関係4割(うち原子力約2割)森林整備約4割り、交通インフラ整備約1割で、問題なのは、予算すべてにいえることですが、「何にいくら使いどのような成果が得られたか」が、検証されていないことです。

鳩山政権の気候変動・エネルギー政策には、もっと国民からの厳しい監視が必要だと痛感しています。

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