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2009年12月28日 (月)

コペンハーゲンCOP15-世界の社説

喉下を過ぎれば熱さを忘れるものですが、ドイツのニュースはまだCOP15を振り返っていますし、気候変動・温暖化は、COPがなくてもドイツでは毎日の政治テーマなのです。

だから私は、日本で誰も話題にしなくなったころに、しつこくブログに採り上げて思い出してもらいたいのです。

ドイツの公共ラジオが、19,21,22日と世界の新聞の社説を伝えたので、紹介します。
社説といっても、原文か原文の英訳をドイツ語に訳したものを、ドイツのジャーナリストが編集しており、それを私が翻訳したので、何重にもフィルターがかかった要約です。
それでも、すでに2007年に京都議定書の目標を達成したドイツの公共ラジオが報道した内容として、興味深いのではないかと思います。

LIBERATION フランス パリ
コペンハーゲンでの会議の準備には数ヶ月の時間があったが、実質はおそらく数年はかかっている。水を運ぶ軍隊の通り道から爆発性の衝突材料を慎重に取り除くために、よく油を注したプロフェッショナルな交渉を持ってくるべきだった。今そこにやってきたのは巨大な道化芝居で、この世界の指導者たちは、必要とされている明確で断固たる決断をする能力がないことを証明した。単に、遵守しなければならない証明書はまったくない合意で、乗り切っただけだ。
CORRIERE DELLA SERA イタリア ローマ
残念ながら、いくつかの国の政府の指導者は、面目を保つための妥協に甘んじ、ほんのわずかな前進をことさら強調したがる。すなわち、彼らにとって問題は、我々の惑星を温暖化から救うということではないのだ。出てきたものは、苦労して作った多くの張りぼての失敗作だけだった。
GAZERA WYBORCZA ポーランド ワルシャワ
2週間の毎日が過ぎるたびに、期待は少なくなっていった。最後の一縷の望みも、きのう米国のオバマ大統領が話したときに消えてしまった。会議の参加者は、オバマが譲歩し最後の瞬間にサミットを救ってくれることを期待していた。例えば、オバマはCO2排出削減のため、もっと高い目標を用意していると告げることができたはずだ。だが、米国の大統領は、新しいことは何も言わず、すでに語った要求を繰り返しただけだ。気候をめぐる難渋する対立は悲劇である。
DERNIERES NAUVELLES DALSACE フランス ストラスブール(EU議会所在地)
コペンハーゲンでは、冷戦を思い起こさせる競争意識の中で、米中という2大スーパー権力の間で最も重要な部分が進行したことが、はっきり見て取れた。中国の首相は譲歩しなかった。オバマ大統領も、すばらしい演説にもかかわらずやはりしなかった。EUは、この会議のエンジンだったはずだが、両大国に対して自己主張することができなかったようだ。
NEUE ZÜRCHER ZEITUNG スイス チューリッヒ
米国は、おそらくこの先何年もまだ京都議定書の文体を批准することはないだろう。また、オバマ大統領が提案したような、排出削減のための国内法自体、さしあたり会議中はほとんどチャンスがない。他方でまたしても中国は、外国から責任意識のある大国だと認めてもらいたいとはいえ、共産主義主導者の目標の一番上に位置するのは権力の維持なのだ。国々は共同で商談するために、時間をかけて重圧を受けながらもまとまることができるという教訓を、歴史は用意している。しかし、“コペンハーゲン”は、そのような過程は長い時間がかかるということを思い出させた。
RENMIN RIBAO 中国 北京
米国や他の国々は、貧しい国々に対して気候変動対策のための財政援助を約束はした。が、はっきりしないのは、資金がどうやってまとめてくるのかだ。おまけに、発展途上国に対して排出結果を国際的な管理下におかせるという条件までつけた。先進国と途上国は、2つの完全に異なる次元に存在している。気候改善は、まだ貧困と戦っている国々のコストで行ってはならない。途上国には非現実的な目標を義務付け、自分たちはたいした行動をとらないのだから、コペンハーゲンの気候会議は失敗するしかなかった。
STANDARD オーストリア ウィーン
それは、EUからの言うに値するような言及がない気候サミットだった。EUは、気候のための目標をかなり前に定めたし、10月には発展途上国のためのスタートアップ基金を決定した。だがそれから?指導役を引き受ける代わりに、ビッグな役者、バラク・オバマ米大統領を待つ。その代わりにEUは、他の皆がとっくに座っていた席に、引き下がってしまった。我々は、君たちも動くというのだったらもっと何かをするよ、ということだ。
LUXEMBURGER WORT ルクセンブルク
実際、これは茶番劇だ。この惑星を恐ろしい破滅から救うための拘束力のある戦略を、長期的な視野の中で共同で定義するのに、政治の指導者たちは苦労している。パーセントを値切ったとか、ある特定の期間内の具体的な目標のことで争ったとしかられる。結果は、見渡す限りのネガティヴな見出し。コペンハーゲン-大失敗?そうではない。100人を超える国家や政府首脳の参加自体が、示したのだ。特定の問題に多国間で取り組むことは、十分に一つのチャンスを持ちえることを。ただし、そのような会合も、貧しいものと富めるものの力比べや利益対立の決着の場になってはならない。世界は、喫緊の課題に対する実利的でまとまった解決策を必要としている。複数の銀行は、まさにそうやって救われたのだから。
CLARIN アルゼンチン ブエノスアイレス
デンマークの首都で2週間交渉されたが、結果は期待を大きく下回った。その際、米国の政治がブッシュの下でどんな道をたどったかを思えば、この会議に至ることができただけでも勝利である。さらに、交渉の指導者に対するすべての落胆に逆らって、会議の展開は独自の推進力を保っていた。我々は、化石燃料時代の終わりに立っており、代替エネルギー源を模索している。サミットはとりわけ、貧しい国と富める国の間に、どのような緊張関係が生まれるかを示した。すなわち、誰も成長をあきらめたくないのだ。自国の住民の大部分が、まだ一度も電気を使ったことがない限りは。ここでは、ろうそくの光は解決策としては受け入れられない。
STANDARD オーストリア ウィーン
「世界は恥を晒している」バン・キ・ムーン国連事務局長は、まるで急性の現実性喪失症にかかっているようにみえる。彼は、交渉は固まったと、コペンハーゲンの気候サミット終了後、喜んだのだ。一つの「重要な出発点」だと、彼は文書を指していった。だが、全く何も決まっていない。難しい決断は延期された。サミットの結果の中で、出発点を見つけた唯一の点は、地球の温暖化は、2℃を超えられないということだ。この世界の指導者たちは、コペンハーゲンで自分たちの責任をあからさまに顧みず、その代わり自分の経済利益を代表した-中国と米国が先頭に立って。
NOWYE ISWESTIJA ロシア モスクワ
このサミット会合は、空騒ぎで気候の茶番劇だった。この会合が、世界中のメディアから正当にこきおろされたのには理由がある。2週間、193カ国からの参加者による交渉の結果は、スウェーデン首相からさげすむように「この紙」と呼ばれた文書を受け取っただけだからだ。これで、グローバルで法的拘束力のある合意の取り決めというEUの望みは打ち砕かれた。
LIBERATION フランス パリ
EUの義務だとみる大国は、外交力がなく国家としての分別を失った祭典で、世界中で義務を負うべき、おそらくあまりにも愚直に期待をかけすぎていたコペンハーゲンでの合意をつぶしてしまった。この一つの世界政府の断念後、環境意識の高い国々、第一に欧州は、決して不確実なグローバル合意を期待してはならない。その代わり、手本となる例を示しながら、先に立って行くのだ。そして、もう一方で、必要な開発を実行に移す。そうすればEUは行動のトップに立ち、コペンハーゲンの大失敗を、ゆっくりだが確実に乗り越えていけるだろう。
EESTI PÄEVALEHT エストニア Tallinn
コペンハーゲンが具体的な成果なしに終わったことに同情を禁じえないが、理想主義的な検討だっただけでなく、明確な経済的な理由からでもある。世界中のエネルギー部門が排出を方向転換するには、数十億の投資が必要だろう。地球はエネルギー革命を必要としている。というのは、化石燃料は無尽蔵ではないという自明の理由からだ。資源が減れば減るほど、価格が上がる-そして、それによって新しいエネルギー源の必要性が高まる。
NEW YORK TIMES アメリカ ニューヨーク
グローバルな気候交渉は、大成功でも完璧な失敗でもなかった。ハードな仕事は今始まったばかりだ。ワシントンでも他の場所でも。だが、コペンハーゲンでは、もしテーマの複雑さおよび貧しい国と富裕な国の間の違いを考察すれば、達成したものはそれほど少なくはなかった。そしてその大部分は、オバマ大統領の功労である。彼は、協議が破綻寸前のときに到着し、13時間ノンストップで交渉し、中国に説教した。閉会寸前に、中国、インド、ブラジル、南アフリカの支援で、193カ国のほとんどが受け入れた合意を作り上げたのだ。
朝日新聞 日本
中国にとって経済成長は放棄できないから、温室効果ガス削減義務を避けたい。コペンハーゲンでの交渉で、北京が決定的な影響力を発揮できたのは、アメリカの指導力が不十分だったからだ。米国は、日本や欧州より低いレベルの目標を予告したにすぎない。オバマ大統領は合意に努めはしたが、中国に対して先進国の統率者として説得する役割を果たすには、足場が弱すぎた。
DE VOLKSTRANT オランダ アムステルダム
気候サミットの参加者は全員、交渉は続くことを知っている。おそらく彼らは、活動グループやNGOのような大衆の、コペンハーゲン前よりも更に厳しく批判的な視線に晒されるだろう。いずれにせよ、一つのことは達成された。もはや、気候が議題から消えることはないのだ。
THE GUARDIAN イギリス ロンドン
たとえ結果がまさに大失敗であっても、批判者たちから評価されるように、コペンハーゲンのサミットは重要な準備作業を成し遂げた。最も重要だったのは、‐対立は無益だと証明したものの-純然たる事実はそもそもそれが開催されたということだ。しかも、極めて高い政治レベルで。だからこそ将来もまたおこりうるのだ。コペンハーゲン以前は、世界の幅広い部分で、気候変動による高い複雑なリスクについてこれほど劇的に前兆を議論されたことはなかった。今、北京からブラジルまでの国の指導者たちは、脅威は明白で重大であるとみなし、個人的に会議に現れることをあからさまにやってのけたので、次回になぜそのことを気にかけないかを説明することが難しくなるだろう。加えて、コペンハーゲンの不成功という暗闇の水平線に銀色に輝く筋は、世界はモノローグではなく真のダイアローグによってのみ救うことができると、西洋が認識することである。
DAGSAVISEN ノルウェー オスロ
権力はもはや西洋のみにあるのではなく、中国、インド、ブラジルなどの国々も力を勝ち得たので、今後の気候交渉では、これ以上西に指揮を取らせはしないだろう。政府首脳は事態の深刻さを把握したのだろうかという疑問がわくかもしれない。ぎこちない国連のシステムは、多くの国々と国内利害を、世界の要望の前に置くことを可能にする。それで結局は、国々はたいてい世論が最大の圧力をかける中で力を尽くすということが、コペンハーゲンではっきりした。よい気候政策のためには、幅広い社会参加がおそらく最も重要な要因だろう。それは、政治プロセスを進行させるために、世界が数年以内に必要としていることだ。
DER BUND スイス Bern
数多くの企業は、政治活動にあまり感心しなかったようだ。彼らは自分たちの道をそのまま進むだろう。国際間の政治が一般の期待に応えなくても、それがかえって将来の気候保全がどこに向かうのかの尺度になる。それぞれの先進国や中進国の行動プログラムは、近い将来環境技術を導入しその需要を高めていくことを、何はともあれ示唆している。気候保全における最大の効果は、きっと国や産業界がその方向をめざしていると感づくことだろう。そうすれば彼らは、勝者に属する。
SYDNEY MORNING HERALDオーストラリア シドニー
中国が勝ち、世界は負けた。これがコペンハーゲンからの主なニュースだ。バツが悪いことに、アメリカ人たちが彼らの努力の代償に受けとったすべてのものは、中国が求めたものをすべて認めるという、一つの説明だけである。サミットは、反西洋、反資本主義の雄弁術で茶番劇に落ちぶれてしまった。最初から最後まで、中国から巧みに指導されてきたグループ77は、何をしているかもわからない徒党であると、正体を暴かれた。
JAKARTA POST インドネシア ジャカルタ
途上国支援のための気前の良い財政援助の合意はあった。森林を守ったり産業を排出削減の道に導くための。しかし、金だけでは効き目がない。法的拘束力をもつ合意がなければ、会議は大きなチャンスを台無しにする。
LIANHE ZAOBAO シンガポール
サミットは一つのことを示した。この世界には、富裕な国々の良心に訴えかけるために十分に権威をもった組織がないということを。次世代以降に生存可能な地球を残すためには、彼らの貪欲な生活スタイルをあきらめなければならないと、誰もはっきりと分からせることができない。
HÜRRIYET トルコ イスタンブール
気候会議は失敗したが、悲観主義の原因ではない。たとえ国々の合意はなくても、従来の駆動方式の車の台数は減るだろう。2030年には30%の自動車は電気で走るべきだ。“緑の経済”の躍進を阻止することはできない。
LE MOND フランス パリ
世界気候サミットは華々しく失敗した。だが、何も起こらなかったと推定するのは間違いだろう。この失敗は、きっと将来の成功の鍵を生み出すことができる。皆が落胆したなら、この次は今度こそ成功する会議を要求するだろう。
DOMINION POST ニュージーランド ウェリントン
グローバルな温度上昇に歯止めをかけるための緊急性を単に認めるだけの合意は、商談のための要求ではない。それは、不成功を取り繕うための恥部隠しにすぎない。会議のわずかなポジティヴな面の一つは、一つの研究提携だった。取りも直さず、ニュージーランドが発議し、気候に有害なガス削減の農業における意義を研究するのだ。これは、わが国の排出量のほぼ半分にあたる。20カ国の研究者が提携することによって、具体的に前進する。
THE KOREA HERALD 韓国 ソウル
我々の国は、今の気候保全目標の実現をこのまま続けていけばよい。韓国は、京都議定書に拘束されていないが、すでに数ヶ月前に政府が自発的に2020年までに2005年比で4%削減すると告げた。これは、世界気候委員会が国々に我々のような目標を奨めたほど大きな決断だ。
ジンバブエ国営新聞 THE HERALD ジンバブエ Harare
ずっと村八分にされていたジンバブエのRobert Mugabe大統領は、コペンハーゲンで、資本主義の神々がCO2のげっぷでアフリカに住む人間を殺したと悪態をついた-新聞の意見:人権の師であり人間の健康の面倒をみるという西洋諸国の要望は、中味のない無駄話であったことが証明された。沈没の危機に晒されているすべての国を救うことを自ら義務付けることもできなくて、どうして福祉などといえるだろうか。一連の島々が、さほど遠くない将来、海中に沈んでしまいそうなのだ。Mugabe大統領は、歯に衣着せないことで知られているが、改めて抑圧されたものの声を表明した。

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コメント

ご無沙汰しています。
イメチェンされました?
なんか、いい感じです。
優しい感じで素敵です

緋色さん、ありがとうございます。
mixiを訪問する余裕がなくなりました。

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