無料ブログはココログ

« 投票前に是非おすすめします! | トップページ | 投票前に「エコ議員つうしんぼ」でチェックしましょう! »

2009年8月14日 (金)

国民審査で最高裁判事に×を!

「一票の価値の不平等」という大きな問題があるようです。

そこで、「不平等のままでも合憲という判決を下した最高裁判事に国民審査で×をつけるように」と提案する二人の弁護士(久保利英明、升永英俊)の意見が参考になると思ったので、紹介します。

 

久保利英明弁護士の「政権交代? その前にやることがあるだろう」というコラム(日経ビジネスオンラインhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090727/200972/?P=1)から、一部抜粋します。

***引用はじめ

 

本来の役割を果たさない最高裁

 日本国憲法では、法の下における平等をうたっている。だが憲法の番人たる最高裁は、1票の価値を平等にすることに消極的なのだ。公職選挙法は1946年に成立したが、参議院は94年の公選法改正まで一度も定数を是正していない。

 こうした状況になったのは、参議院の定数格差が1対4.09になったことに対し、1964年に最高裁が、選挙区の区割りは立法政策の問題として、司法の介入に消極的な姿勢を示したからだ。

 定数格差訴訟で、最高裁は衆院選では10回、参院選では11回の判決を出している。このうち衆院選では5回、参院選では10回合憲判決を出した。合憲としたのは、先に述べたように衆院選は3倍未満、参院選では6倍未満の場合だ。

 衆院選では、76年の4.99倍、83年の3.94倍、85年の4.40倍、93年の3.18倍の4回で、違憲ないし違憲状態とする判決を出し、参院選では96年に6.59倍で違憲状態の判決を出している(衆院選では1回、却下判決を出している)。

 違憲状態というのは、簡単に言えば、格差を生じさせる合理的な理由がなくても、その格差を是正する合理的な期間がなければ違憲とは言えないというもの。この「合理的な期間」は現実の状況を鑑みれば、という判断になる。2回の違憲判決も違憲だが、現実の状況から判断して、選挙自体を無効とすることを避けている。

 現実の状況というが、参院は3年に1度、選挙が来ることが分かっている。衆院の任期は4年だが、その間に解散も起こり得るという不確定要素はある。しかし、現実問題として、総選挙後1カ月で解散ということは考えられず、次の選挙まで数年の猶予がある。

 にもかかわらず格差が抜本的に解消されないのは、立法府の怠慢以外のなにものでもない。国権の最高機関たる立法府の怠慢を是正する強力な手段の1つは、最高裁が違憲判決を下すことだ。その機会を放棄している。最高裁が選挙無効判決に逡巡するのは、アンパイアはアウトかセーフを判定すればいいのに、アウトにした後の試合運びまで気遣うというおかしな態度を取っているからにほかならない。

 最高裁が動かないなら、国民に残された手段は国民審査で、定数格差訴訟で合憲判断を下した最高裁判事を落としていくしかない。それが升永と僕とで考えた結論だ。


***引用終わり

続いて、もう一人の升永弁護士の意見です。


*****政権交代に踊る前に、違憲状態に「×」http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090803/201601/?P=1&ST=manageより抜粋

 

引用はじめ

 升永 それにはまず、一票の不平等は、我々の生活に本当に密着したものなのですから、メディアにお願いしたいのは、この報道にもっと積極的になっていただきたい。

 今回の国民審査では9人が審査されます。そのうち2007年最高裁判決で「一票の不平等」の是正に消極的な判事は、少なくとも2人です。「一人一票実現国民会議」のホームページにも記載していますが、那須弘平氏と涌井紀夫氏です。

 国民審査で具体的な数字を表していくためにも、この記事の読者の方には一人一票実現国民会議のホームページに掲載している簡単なアンケートに答えてほしい。現在の回答数は1500ほどですが、これを投票前日の8月29日迄に10万にしたいと考えています。回答数はこの運動の成功のバロメーターなのです。
***引用ここまで


「一人一票実現国民会議」
http://www.ippyo.org/index.html

« 投票前に是非おすすめします! | トップページ | 投票前に「エコ議員つうしんぼ」でチェックしましょう! »

政治・人権」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。