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2009年1月 9日 (金)

ガザ地区からノルウェー人医師の報告

非戦さんのブログから、ドイツの新聞記事の翻訳を転載させていただきます。

 

翻訳者の梶村氏はベルリン在住のジャーナリストで、一度ドイツでお会いしたことがあります。月刊誌「世界」などで、同氏の記事をご覧になられた方もいらっしゃると思います。反戦をテーマにした論文が多いという印象を持っています。

 

ドイツの公共放送でも、ドイツの大学で学んだことのある現地在住の方とか、パレスチナの大学教授とかに携帯電話インタヴューをしたりしていますが、戦地の情報はなかなか得にくい状態です。

 

梶村氏もジャーナリストとして、貴重な情報を率先して翻訳され、MLで流しておられるのだと思いますので、どうか転載して多くの方々に広めてくださいますようお願いいたします。ノルウェー人の2名の医師、およびその他の援助に携わる方々に心から敬意を表します。

 

 

以下、http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1045744873&owner_id=7788773より転載

 

 以下は中央ヨーロッパ時間の1月6日(火曜)午前9時半にドイツ紙『南
ドイツ新聞』の電子版に掲載されたものの翻訳です。インタヴューの正確な
日時が不明ですが、内容からしてガザの現地の5日(月曜)の夜中あたりだ
と思われます。ガザには外国人記者が入れないため、地上戦開始下の病院か らの医師の報告として貴重なものと考え翻訳しました。この翻訳は「訳責;
梶村太一郎/ベルリン」と明記された上で、どしどし転送して下さって結構
です。

 

原文;http://www.sueddeutsche.de/politik/752/453443/text/
ここではギルベルト医師の写真も掲載されています。

以下翻訳、( )内は訳注。

ーーーーーーーーーーーー
(見出し)ガザ地区の市民犠牲者
「私たちは次から次へと切断手術を続けている」

 

(記事リード)イスラエルの地上進攻の開始以来市民の犠牲者の数は急増し
ている。ノルウェー人のマッズ・ギルベルトは、現在ガザ地区に滞在してい
る唯一の西側の(欧米の意味)ふたりの医師のひとり。ギルベルトはドラマ
チックな報告をした。

 

インタヴュー;トーマス・アウ゛ェナリウス記者

 

(人物解説)マッズ・ギルベルト(Mads Gilbert)61歳、は麻酔医でノル
ウェーのトロムソ大学教授。彼は新年から同僚の同僚の外科医エリク・
フォッセ(Erik Fosse)医師とともにガザ市のシーファ(Schifa)病院で手
術をしている。ふたりはNorah (原文;Norwegian Medical Solidarity
Organization Norah)の会員である。

 

(インタヴュー始まり)
南ドイツ新聞(以下SZ);ギルベルト博士、ガザの情況はどうですか。

 

マッズ・ギルベルト(以下MG);今夕の情況はドラマチック以上のものだ。
激しく爆撃されている。この48時間は大変に厳しかった。ガザ市の野菜市
場への攻撃で多数の死傷者が出た。今日病院に運ばれた210人の負傷者の 内だけでも35人が救急部門で死亡した。死者の内で18人が9歳以下の子
供たちだ。私たちは次から次へと切断手術を続けている。廊下は切断手術を
受けた患者でいっぱいだ。私はすでに手術をいくらしたか数えられない。

 

SZ;犠牲者のうち子供と女性はどれくらいでしょうか。

 

MG;今日、私はひとりの子供の手を切断手術した。この子は家族のうち11
人を失っている。私たちのところに九ヶ月の赤ん坊がいるが、この子の家族
は全員がイスラエルによって殺された。市民の犠牲者の数は急激に増加して
いる。月曜日の晩には死者は540人、負傷者は2550人だった。死者の
30パーセントと、負傷者の45パーセントが女性と子供だ。これまでで、
子供の死者は117人、負傷者は744人だ。

 

SZ;救助隊の作業はどんなに危険ですか。

 

MG;今日は救急車二台が襲撃された。二人の救助隊員が殺されたが、彼らは 狙われて攻撃されている。シーファ病院の隣のモスク(イスラム寺院)が空
襲された。そのため病院の窓ガラスがすべて割れてしまった。今は外の気温
は摂氏7度だから患者全員が震えている。医師や看護人ももちろん同じだ
が。これら全てが理解を絶することだ。

 

SZ;病院の職員の情況はどうでしょうか。

 

MG;ひとつだけ強調したい。この病院には現時点で、医師、看護人、ボラン
ティアが50人いる。私たちは爆撃音を聞きながら、負傷者を満載した車を
待っている。私はこれまでに、彼らパレスチナ人の医師たちと助手たちほど
献身的な働きをする人間を見たことがない。

 

SZ;あなたはハマスの戦闘員も治療しますか。

 

MG;その質問は適切ではない。私たちはここで医師として誰でも治療する。
わたしたちはイスラエルの兵士にもそうするだろう。しかし、私は何百人も
の患者を診たが、その内でハマスの戦闘員はたったふたりだけだった。

 

SZ;何が最も緊急に必要でしょうか。

 

MG;とりあえず緊急なのは、爆撃を停止し、イスラエルが境界の通路を開
き、食料と燃料をガザへ運ぶことだ。

 

SZ;あなた自身は安全ですか。

 

MG;150万人のパレスチナ人が、この世界最大の牢獄に閉じ込められてい
る。彼らは恐れてはいない。なぜ私たちが恐れるべきだろうか。

 

SZ;あなたはどのようにしてガザ地区に入り込んだのですか。

 

MG;私たちは元旦にラファ(Rafah)経由で入って来た。ノルウェー政府が
エジプトの指導部に非常に大きな外交圧力を掛けたのだ。そのおかげで入っ
て来れた。私はなぜ他の西側の医師たちが来ないか疑問に思っている。世界
はここで何が起こっているかを見ることが出来ない。私たちだけが西側の代
理人だ。私たちは、援助すべき医師なのだ。それと同時に私たちは世界中の
メディアに電話で情報を伝えなければならない。同僚とここへ来ていらい、
私たちは時間を忘れて働いている。あの音が聴こえますか。また爆撃されて
いる。ここで話しを終わりにしなければなりません。

(インタヴュー終わり。翻訳以上)
「訳責;梶村太一郎/ベルリン」

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