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2008年8月21日 (木)

癌と闘う友人たち−ドイツ編

ドイツに留学して間もなく知り合った友人の一人が、やはり昨年秋に乳癌の手術をしました。そして、先日1年ぶりくらいに会うことができました。


彼女は、日独のふつうの市民たちの交流に長年尽力してきた人です。私がまだ大学の語学コースに通いドイツ語がろくに話せず知り合いもいなかった頃、彼女のおかげで日本人やドイツ人と知り合え、どれだけ力になっていただいたか知れません。その後、遠く離れて住むようになってからも(・・・といっても、ドイツの高速で1時間半くらいですが)、彼女の息子がベルギーとの国境近くに住んでいることなど、思えば不思議な縁でずっと音信を続けてくることができました。


彼女の場合、極めて性質の悪い癌細胞なので手術後もとても厳しい治療を余儀なくされているそうです。それでも今回、1人で片道1時間半かけて高速を運転し、3日間息子夫婦や息子の妻の両親、昔の同僚や友人などと会い、帰宅したその日の夕方には近所の人たちと庭でグリルパーティをするという、70代の癌患者とはとても思えないバイタリティーです。


我が家は彼女の3日間の最終訪問地でしたが、前夜には野外コンサートで2時間前から並んで場所取りをしなければならなかったので、会場に入ってからコンサート開始までピクニックをしたそうです。


彼女は、すべての玉ねぎ類や人参など、癌治療にもよさそうな食物にアレルギーがあるので食べられません。でも和食、特に椎茸が好きなので、癌予防に効くと読んだことのある椎茸を入れた炊き込みご飯とお吸い物の昼食で、ゆっくりおしゃべりをしました。


彼女は数年前、旅行会社の企画にはまずありえないような、人と人との交流を主目的とした日本旅行を企画し、90名のドイツ人に同行してきました。そして、その旅行の参加者たちから、「あまりにも素晴らしい旅行だったので、今度は日本の人たちにも同じようなドイツ旅行に来ていただきたい」という要望の声が上がりました。


ところが、「それでは!」とはりきって始めた計画の最中に癌手術を受けることになったのです。後継者をあちこち捜し仕事を引き継いでくれる人がやっと見つかったのも束の間、その人も癌の病に倒れました。半年前、彼女の元に戻ってきた仕事を再開したいと医者を説得し、日本から来た50名の素晴らしいドイツ旅行がついに実現しました。彼女も少し同行することができたそうで、例えば人口100人ほどのある村では、村を挙げて50名を受け入れもてなしたとのことです。また、うちから近いドイツ・オランダ・ベルギーの3国国境地点にも行ってきたとか・・・。


この双方向の旅行によって、それこそ彼女が長年携わってきた日独の草の根の交流が見事に実現されたのです。


「やっと旅行の会計が終わって、幸いかなりの黒字が出たから日本に返金できそうなのよ」と、とっても満足そうに誇らしげに語ってくれた彼女の表情は、とっても美しく輝いていました。


それで、彼女に「あなたの素晴らしい仕事はどれも病に屈しない生きる原動力になっているのね!」と言ったら、「そう思う・・・?もしかしたら、日本からとりよせて飲んでるマイタケエキスのおかげかもよ!」という返事が戻ってきました。

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